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バサァッ
「ふんふんふん……んふふー……春の匂いんふふー……!んはっ……はぁはぁはぁはぁはぁはぁは」
バフッ
「さて顔でも洗おう」
私はパーカーを再度被せ、自分の部屋を出る事にした。
あの衣服の山は後でしっかり洗おうと決意して。
「おはよー」
顔を洗った私はまず、リビングに顔を出す事にした。
そこには私の親が……。
「おはよう春。今日は早いな」
親はいなかった……。
というか、なんでこいつは私の家のリビングでモーニングコーヒーを飲んでいやがるんだ。
「あぁ、おはよう武司……パジャマで悪いな」
「気にするな、見飽きてる」
若干傷ついた。
私に一瞥もくれずに言い切り、コーヒーと新聞に夢中になってるオヤジみたいなコイツの名前は、秋山武司。
整った顔立ちで、短く切りそろえた髪をいい具合にたたせている。
痩せ形で、身長は私より二回り程でかい。
ちなみに私は160センチだ。
もう少し欲しかった。
性格は今のやり取りで大体わかったと思うが、クールで素直だ。
素直すぎて、本音を隠さないのが玉にキズだが。
まぁ、そんな性格なのでなかなかにファンも多い。
確か『罵られ隊』とか言ってたな。
もう少しフランクにして欲しかったとの武司談だが、問題点はそこじゃないと思う。
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