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「うーっす純一。……ていうか、お前も相変わらずだな」
「ん?何の事だ?恭さん」
「お前の後ろに三人、女子がべったり引っ付いてきてるぞ」
「…え?マジか?」
そう言って振り返った純一と、見事に目線が合わさった女子たちは一目散に学園の方へ駆け上がっていく。
……ほんのり頬を染めていたのを、俺は見逃さなかった。
あぁ、青春かな。
「うわっ!マジで居たし。……恭さんずっと前見てたのに、よく解かるなぁ」
「気配で分かるだろ。もろバレだったぞ」
「気配、ね。……恭さんはもしかして、どっかの漫画の主人公か何かなのか!」
「何でそんな安直な考えに結び付くんだよ!」
「んじゃ忍者?」
「いつの時代の暗躍だよ!」
「んじゃ賢者?」
「おれはそこまで童貞を貫く気はない。……って、朝からボケをかますなよ」
「いいじゃないか恭さん。朝からハッスルハッスル!」
「なんか卑猥に聞こえるから、その表現は却下だ」
誤解されちゃ困るだろ?いろんな人に。
「了解。……あ、そういえば昨日『悪禍(わざわい)』が隣町で起きたそうだよ恭さん」
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