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「あー知ってるぞ。ちゃんと『悪鬼祓い』が倒したんだろ?」
「毎度ながら、恭さんは情報が早いなぁ」
「まぁな。…っていうか、最近『悪禍』多いな」
「そうそう。三日前は隣町の隣町で起こったし、一週間前はその隣町の隣町で起きたよなぁ」
「分かりにくいぞその説明。なんていうか口説い」
「でもこの町じゃ、まだ一回も起こったこと無いんだけどなぁ。何でだろ?」
「無視ですかシカトですかそうですか」
くそう、グレてやる。
「そうカッカするなよ恭さん。実際、この町の『悪鬼祓い』は仕事無くて困ってると思うぞ?」
「『悪鬼祓い』は国家公務員だ。働いて無くても金は貰えるぞ」
「あ、そっか」
「純一は知恵はあるけど、知識は無いよな」
「口が悪いから恭さんはモテないんだな」
「あ゛?なんか言ったかコノヤロー!」
いいよなイケメンは! 女性関係は裕福で!
「いいえ全く。それはそうと、学校着いたぞ恭さん」
無駄話を垂れ込んでいる間に、あの長い心臓破りの坂を登っていた。
我ながら、なんとなく感動である。
「…なんか便利だな」
「何が?」
「てってけてってって~。純一式暇つぶし対話機~」
「俺は恭さんにとって都合の良い、暇つぶしのネットサイトか何かか?」
「軽いジョークだ。教室に行くぞ」
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