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ー廻李verー
萩は足が速い
スタートでもう差をつけられていた
(でも俺だってそこそこ走れるんだ)
前にいる萩を睨み付けながら廻李は懸命に萩の背を追いかけた
(あいつは昔から気にくわない
いつもすました顔で俺の前を走ってやがる
なにもかも余裕でこなして
俺が出来ないことだってなんでもやりやがる)
地面に八つ当たりするように思い切り蹴りつけ萩の隣につく
そして追い抜いた
(俺だってやればできるんだ
いつかこうやって追い抜いてやる)
後ろに萩の気配を感じながら
目の前のゴールに向かって全速力で走り出した
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