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ー萩verー
(廻李には負けられねぇ)
萩は唇を噛みながら速度を速める
(廻李は俺がいくら距離を離しても
必ず一定距離を保っている
そして廻李はいつのまにか俺の後ろにいて
どんどん近づいてきて
あっという間に抜かしていくんだ)
すっと廻李が萩の横をすり抜けて
萩の前にいった
(まただ、また…
いつもそうだ
廻李は俺の後ろにいたのに
いつのまにか俺の前にいる
それが悔しくて悔しくて
抜かされないように
距離をはなしているのに
あいつはすぐに追い付いて抜かしていくんだ)
唇を噛みすぎて血が出てきている
萩は気にせずに廻李を追い
(こいつには、負けられねぇんだよ)
そして思い切り地面を蹴飛ばした
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