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「ご無沙汰しております。」
「あらあら。
廻李君ったら、そんなかしこまらなくていいわよー
こんなに大きくなって…涼さんにそっくりになったわねー…」
そう言いながら笑うこの人は律子さん。
悠 萩 の母で俺の両親の友達でもある。
以前まではよく萩の家で遊んでいたから 会っていたが
高校に入って
萩が家出のように飛び出して一人暮らしをしてから
全く顔をあわせなくなっていた。
「律子さんは以前と変わらずとても綺麗ですよ?」
「まあっ嬉しいこといってくれるわねー」
そういって俺の入れたお茶をすする。
「うん。
相変わらず美味しいわね…
そう言えば、涼さんと美空さんは?」
「また飛んでいきましたよ。」
涼 美空は俺の両親の名前。
俺は親父によく似ているらしい。
自分からすると 全く似てないんだがな…
「まあ、仕方ない人たちねぇ…
ところで。」
「はい?」
「うちの馬鹿どもはどこかしら。」
ですよねー。
「萩と悠を連れ帰りに来たんですか?」
「萩はどうでもいいわ。
アレは何を言ってもきかないからね。」
うん さすが母親。
自分の子供のことはよくわかってますね。
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