盗っ人少女とフェニックス

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「んなっ_」 フード少女が縄をパチンと鳴らす。 「…冗談よ。」 フード少女が縄を下ろす。 (た…助かった。) フェンロは心底安心する。 「私も色々噂になっちゃってるから、貴方を持っていったら捕まっちゃうかもだし。」 「そっちかい!」 フェンロが鋭いツッコミを入れる。 「ところで、お主、何と申す?」 フェンロがフード少女に質問する。 「…誰でもいいでしょ?」 「良くないわ!名乗れぃ!」 フード少女は溜め息を付く。 「…白縫。」 「『しらぬい』と申すのか。良い名前じゃのぅ。」 「…そんなこと…無いわよ。」 (フードで良く見えぬが、明らかに赤くなっておるのぅ…) 「じ…自己紹介はこれくらいにして、貴方はこれからどうするの?」 フェンロが腕組みをする。 「むぅ。白縫に着いていっては駄目か?」 「…駄目。」 「何故じゃ!」 「_ったく。んじゃ、一人でいいからスリをしてきなさい。出来たら考えてあげる。」 「了解じゃ~!待っておれ!」 フェンロは大通りに駆けて行った。 (…大丈夫…な訳ないか。_ったく。)
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