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バンッ
(…銃声?)
灰鈴は音のした方に駆けていく。
誰かに拳銃を向ける男と道の真ん中に座り込む少女…明らかにここが現場である。
(しっかし、誰も気にしないな…それでこそこの街だけど。)
「死ねェ!」
男が叫ぶ。
バンッ!
銃声が辺りに響く。
飛び散る鮮血_
「…白が無くなれば雪は描けませんよ。」
「ぐわぁっ!!」
男たちが足を押さえ悶え苦しみだす。
_灰鈴が撃ったのは男たちの足。丁度少女の撃たれた位置と同じ位置だ。
「あ。白姉だー。」
灰鈴が棒読みで言う。
「アンタ…帰ってきてたの?」
白縫は少々驚いているようだ。
「今日帰ってきたんだー。…それにしても、白姉らしく無いね。」
いつもの白縫なら簡単に相手の弾を避けれるはずだが…
「わ…私が悪いんじゃ…」
羽の生えた少女が呟く。
「私が白縫の足を引っ張ったんじゃ…」
「そんな悲観的になってたら私みたいになっちゃうよー。」
カチャッ
後方から何かが聞こえた。
「お前ら纏めて殺してやらァ!!」
「動かないで。」
灰鈴が男の額に銃口を向ける。
「…ダブルバレルか。」
男が呟く。
「…貴方とは美味しいお酒が飲めそうだよ。」
「フッ…」
男が銃を下ろす。
「次会う時は…皆で酒を飲む時だ。」
そう言った後、手下を担いでどこかへ言ってしまった。
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