無題

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現役高校生の私は、いつもの如く学校へ通い、帰路へ着いていた。 電車を乗り継ぎ、駅のホームに降り立った私は、自宅へ向かって歩き出す。 小さなスーパーを通りすぎ、角を曲がると公園が見える。 この公園、普段は小さな子供たちが遊んでいるのだが、今日はその姿がない。 代わりに、一つの人影を見つけたのだが、疑問に思って足を止めた。 影になっていてよく見えないが、そこにいるのはあたしと同じぐらいの歳の少年のようだった。 なぜこんな所に一人でいるのだろうか。 少年はウォータークーラーの前に立っていて、全く動く気配がない。 ますます気になる。 自分で言うのもなんだが、あたしは好奇心が人より数倍はある。 これは自他共に認める事実なのだ。
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