海のかけら

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きほうのまじったガラス、淡いイエローや白い言葉を海にちりばめてステンドグラスをつくれば素敵だろう そんな考えがいとも簡単に世界を制圧してる 君とことばが通じるのが奇跡的な世界がいやになったりならなかったり しるしだらけの表皮という表皮に嫌気がさしたりささなかったり が波に飲み込まれたり そんな中からここに生まれたよ って君に知らせて欲しかったり 見知ぬ土地と海と潮風の香りを嗅げば僕は誰かさんになる 「だから息もするのをやめてよ」って君は言うしそれは分かるけど僕は目一杯肺を突き破りそうな刺激的な空気を吸い込んで吐き出すことでしか僕を知ることが出来ないんだ だって卑怯な感じがするよ君が僕を知ってて僕が僕を知らないなんて そうだ、乖離する前にラブレター書いてよ うまくいったらそいつに乗って空を飛べるから 君も乗せてあげる もっと上手くいったらステンドグラスの上を浮いて乱反射した光で目を焼いてしまおうだってこっちの世界には君と僕しかいないんだから見分ける必要もない 君の写真を焼いた、思い出じゃないから もう少しだけ前に進もう淡い色の映える君が見えるまであとどれくらい
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