1人目 未知との遭遇

10/61
前へ
/65ページ
次へ
「女は二次に限るよな」 三次元、つまり現実の女に絶望した俺は漫画やゲームやアニメの女にはまっていた。 部屋にはフィギュアと萌え系漫画と、パッケージ偽装したエロゲ。 俺はベッドに腰掛け、そのピンク色がひしめく一面を癒されながら眺める。 エロ本ならイラストだって十分沢山あるし、フィギュアは一見家族には分からないが脱がせることもできる。 局部の柔らかさにこだわったフィギュアだって最近出てるし、ここら辺が発展していけば将来人間の嫁を貰わずともなんとか1人で一生を終えられそうな気がする。 原因不明で俺の頭に咲いた花。 かなり珍しい物らしいが、それは俺には全く無用の産物だった。 フェロモンは二次元には効かない。 女性恐怖症を持っている俺には理想の女性像すらない。 ただ、この部屋で萌絵を眺めてたまにフィギュアのスカートキャストオフして遊ぶ方が幸せだ。 二次は女に金を永遠と貢ぐ必要も無ければ、ずっと可愛いままで。 何より虐められることも、裏切られることもない。
/65ページ

最初のコメントを投稿しよう!

105人が本棚に入れています
本棚に追加