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下駄箱を抜けたところで、聞き慣れた声が耳をかすめた。
「ナナ男(ナナオ)ー、おはよー」
ナ「おはよー、ってかナナ男って呼ぶな」
「ナナ男は可愛いなぁー、ほんと」
この、わけのわからない事をほざいているのが松田アズサ。
アズサは私の親友だ。
……最近可愛いを連発していて正直ウザイが。
ナ「ま、いーや。アズサ、教室まで一緒にいこー。」
ア「うん、いこーいこー。」
アズサと一緒に階段をのぼる。
アズサと他愛ない会話をしている時間が、私は結構好きだ。
絶対アズサには言わないけどな!
…だって、はずいじゃん。
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