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にしても、何で俺のことがわかったのか不思議でたまらない。
俺は中学時代髪の毛を伸ばして、固めて、アイパーとリーゼントの中間の様な髪型だった。
あだ名も、名字の一文字目か、『番長』だった。
いや、実際は『番長』じゃあないですよ。ていうかそんな世代でもないですし。
しかし、中学校入学初日、俺の前に座っていたお調子者の奴が俺に向かって言ったんですよ。
「なんかお前番長みたいだな」
その一言です。
その一言が広まって、何故か中学の最初の一年間はひたすら番長と呼ばれていた。
当時俺は今よりも遥かに太っていたので学ランのホックが締められなかったのだ。
だから、入学初日から学ランのホックを開けて、ついでに第一ボタンも外していた。
なんというふてぶてしい新入生だろうか。
俺のことだ。
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