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『もう!拓海ったら……』 『へへ!お前を抱いてると 温かいからな 良いカイロになる』 コノヤロ…! 人をカイロ変わりにしやがって 『本当に拓海と舞って 仲良いよね』 『確かにー』 周りにいる友達が 冷やかしてくる 『まぁな 何せ俺達付き合ってますから』 『ちょっと拓海! 嘘つかないでよ!!!』 『おいおい……… そんなに真剣に否定しなくて 良いだろ…?』 拓海は少し悲しそうに 笑ったように見えた 何か悪いこと 言っちゃったかな? でも嘘ついた拓海が悪いじゃん 『嘘でもいいから俺のこと好きって言ってくれても良いじゃん。』 『好きだよ。拓海のことが』 カーッと拓海の顔が赤くなる。 『ちょっ!桜木、不意打ちはズルいぞ!』 拓海の声が少し震えてる 『何でよー!言えって言ったのは拓海じゃない!?』 『拓海ー! ちょっとこっち来い!』 廊下の奥から声が聞こえた 『くそ… 俺呼ばれてるみたいだから 行くわ!それじゃ!バイバイ』 『バイバイ』 拓海はアタシから手を離すと 友達の方へ向かった 相変わらず人気者だなー… 感心感心…。 舞から少し距離を置いて拓海は心臓の高鳴りと顔の熱さが冷めるところか増していた。 『(ハァ…あの可愛さは反則だろ…)』 拓海は舞には聞こえないように 願いつつ、つぶやいた。
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