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あのすったもんだの後、駆け足で帰宅して俺は玄関で正座していた。 「馬鹿もん!今何時だと思っとる!」 ……、ただいま午後八時三十分。 普通の男子高校生ならこの時間に帰宅したところで何の問題もないであろう時間帯。 「門限を破るなとあれ程言っているのが分からんのか!罰として今日は晩飯抜きじゃ!」 「すいません……、って毎日飯作ってるの俺じゃねぇか!」 この爺言わせておけば勝手な事を、毎日毎日朝と晩に飯食う為だけに家に来ている分際のくせに。 「知った事か、いいからさったさと私の飯を作らんか!全くこれだからお前のような……」 ぶつくさと何やら呟いているお怒りのご老体、御歳68になるが未だにボケてはいないし眼鏡もかけていない、髪の毛だけは流石に限界があるらしく少々薄い、短期で煩いがこれでも祖父で俺の育て親である。 「お前を引き取ったばかりの時にはあんなに可愛い子だったというのに段々小憎たらしくなってきおって……」 未だに何か呟いてる爺さんを横目に料理の準備に取り掛かる。 冷蔵庫を見るが食材は殆ど残っていない、そういえば一度家に帰ってスーパーに買い物をしにいこうと思っていたんだった。
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