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*** 「――はっ!……何だやっさいもっさいか」 机の上に突っ伏したまま眠って変な夢を見ていたらしい、口元からは唾液さんもとい涎が出ていた。 それを手で拭い時計を見る、深夜一時。 「変な時間に目が覚めちまったな……」 とはいえ今日はもう日付変わって五月二十日土曜日、学生にとっては今日から至福の二日間という名の二連休だ。 ……、腹が減ったな。 残念ながら今の我が家には米しかない、コンビニにでもいくか。 電気を消して、戸締まりを確認して、玄関から出る、ドアの鍵を閉める、入り口には昼間の少女が地面にに座って寝ている。 「――って、何でこんな事で寝てるんだ!」 思わず大声が出てしまった、ご近所物……、ご近所迷惑では無かっただろうか。 もう一度言うが昼間の少女が何故かそこにいた。 こいつは一体何なんだ、新手のストーカーか。 すやすやと幸せそうに壁にもたれかかりながら寝ている彼女、寝顔はとても可愛いのだがその右手にはしっかりとあの刀が握られている、非常に物騒だ、というより犯罪だ。 「……お、おい、こんなとこで寝てたら風邪――おわっ!」 起こそうと声をかけた瞬間彼女に腕を引き寄せられ羽交い締めににされる。 おいおい!何か柔らかーいのが当たってるって! 「この盗人め、大人しく私の鞘を返すのだ!」 盗人?何を言ってるんだこいつは。 「別に盗んだわけじゃねえよ!お前が鞘を持って行くのを忘れたんだろうが!ていうか何でここが分かったんだよ!」 ――いかん、柔らかい、いい匂い、そして大きい。 もうどうにかなりそうだあ。 というかこいつの力尋常じゃない、ガチガチに固められて身動きが全くとれない。
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