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「ああ済まん。」
深淵は頭をかいた。
「こちらは、ヨーロッパに本拠を置く、
Neo Select Partyの
創設者で竪川藤次さん。
でこちらは娘さんのセレーネ竪川さん。」
何にせよただ者じゃあないな。
「まあ警察だけじゃあ手に負えなくなってな。
化物退治のエキスパートを招聘したってワケだ。」
老人、竪川はかすかに身じろぎする
「NSPの日本支部を立ち上げるにあたり
君に加わって貰いたいのだよ。
鬼の力を持つ乗神東亜君。」
その眼光は鋭く有無を言わせない。
「まあそうゆう事だ。さっきは試すようなマネして悪かったな。」
おいちょっと待て。
勝手に決めんな。
「俺にだって仕事もある。
生活もある。」
「ああそれなら大丈夫。
お前の会社にはもう辞表だしといたから」
なんだと?
気色ばむ俺を制し深淵は続ける。
「ちゃんと日本政府から正式な依頼が行ってる。
給料も今までの倍だぞ、よかったな。
基本的には今まで通りこのオフィスに来てくれたらいい。
ちゃんと残業代も休日出勤代も出るから大丈夫。」
ホンマやろなあ。
「警察がウソつくワケなかろう。」
ならいいか。
俺をまだ知らん事だらけだしな。
まあよろしくな。
セレーネはぷいとソッポを向いた。
こうして俺はNSPの一員として、
新しい生活が始まった。
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