…start…

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「…夜のお仕事?」 くたびれたスーツを着た彼は、 40歳くらいだろうか。 ひょろっと背が高く痩せほそっている。 「そうだよ! キャバクラとかガールズバーとか。 お姉さん可愛いから、 きっと稼げるよ! 経験はある? もしかして、もう働いちゃってる?」 早口に彼は一方的に話す。 「別にしてないけど…」 私が何故こんな人混みの中を 一人でフラフラしているのかというと、 自分でもわからないんだ。 彼に出会うため、 夜の世界に飛び込むためだったのかもしれない。        
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