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「霧雨の剣ですか、そういえば今日は魔理沙が来そうですね」
「外は雨だが?」
「雨だから来るんです」
顔を僅かにしかめる霖之助さん、それと同時に……
――カラン、カラン
来客を知らせるカウベルが鳴った。
戸口から入って来たのは見間違いようのない白黒と金髪の小柄な少女
ただの魔法使い、霧雨魔理沙だった。
「よう、香霖!雨で暇だったから遊びに来たぜ」
ちなみに彼女は傘なんて粋狂なものは持ち歩くことはない
つまりはびしょ濡れである。
「……まったく。魔理沙、いつも言ってるが」
「濡れた手で商品を触るなだろ?わかってるぜ」
「ならその前段階からわかっていて欲しいものだがね。雨音くん、タオル」
言われるまでもない、このパターンは指で数えきれない程、経験している
「サンキュー、雨音。あー、このタオルのふかふかがいいんだよなぁ」
「柔軟剤を使って洗濯してるからね」
「お前の『能力』のたまものだな、濡れてきたかいがあったってもんだぜ」
魔理沙はそのままモフモフとタオルを叩きながら体を拭いていく。
いつも思うが服の上から拭いて意味があるんだろうか?
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