すきだから2

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Side.h 楽屋を飛び出して、やぶを探す。 俺は馬鹿だった。 やぶが隣にいることが当たり前になって、 一番大切なはずだったのに、そう思えなくなってた。 散々傷つけておいてまた隣に並びたいと思うのは、我が儘かな。 俺ってほんと最低。 そんなことを考えながら探していると、使っていないはずの楽屋から光が漏れていた。 「やぶ、いるの?」 緊張しながらもドアを開けると、ついさっきまで泣いていたような顔のやぶが座っていた。 「ひかる…来たんだね。」 やぶは、俺が来ることがわかっていたようだった。 早く伝えなきゃいけないのに、 いざ言おうとするとなかなか言葉がでてこない。 「やぶ…俺、」 「俺ね、ひかるのこと忘れようと思った。」 「やぶ…?」 やぶは笑っていた…いや、笑おうとしていた。 「やまだに頼ろうとした。俺のこと好きでいてくれるあいつのこと、利用しようとしたんだ。」 やぶがあまりにも悲しそうな顔で言うから 何も言葉がでてこなかった。 ただ聞くことしかできなかった。
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