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Side.k
「ずっと可愛いと思ってたんだ。付き合ってよ。」
放課後の体育館裏。
俺はいわゆる告白というものをされている。
「ごめん。恋人いるから。」
答えはいつもこれ。
そう言えってあいつに言われてるから。
「そ、か…ごめんな!じゃ!」
今日の人はすんなり諦めてくれる人でよかった。
本当は、俺のこと好きになってくれてありがとう…とか言いたいんだけど、あいつが許してくれない。
やきもちやきな俺の恋人は、校門の前で待っていた。
「やぶ!遅い!」
「先帰ってても良かったのに。ひかる。」
「だーめ。彼女をちゃんと家まで送り届けないと」
俺の幼馴染み兼恋人。ひかる。
1つ年下の中3。
俺の高校とひかるの中学は隣同士。俺も隣の中学に通ってたんだけど。
だから帰りは毎日校門で俺のことを待ってる。
中学のが終わるの早いはずなんだけど、待ってる間何してんだろ。
「で、何してたの?」
笑顔で聞いてくるひかるは、もう答えなんてわかってるんだと思う。
「…告られてました。」
「…断ったよね?」
「言ったよ。恋人いるって。」
「………はぁ。」
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