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「やぶ?」
「ひかる、何かいつもと違う。」
恥ずかしくて、上手く言葉が出てこない。
「かっこいい?」
俺の気持ちを見透かしたようににやにやと笑うひかる。
俺が頷くと嬉しそうに「やぶかーわいい」と抱き付いてきた。
「ちょ、離れろって。」
「やだー離れなーい」
さすがにこの場でこの状態はまずい。早く離さないと…と思うのに離れない。
「あのー…ひかる、君?」
遠慮がちに声をかけてきたたかきに気付いてひかるはやっと離れた。
「…あんた誰?」
「あ、やぶと同じクラスで生徒会のたかきゆうや。」
ひかるは何故かたかきを睨み付けるように見ている。
「ふーん。で?」
「いや、もうすぐ入学式始まるから。体育館行った方がいいんじゃない?」
そういえば、もう外にいる生徒は少ない。
「ひかる、もう行きなよ。」
「…やぶが言うなら。たかき先輩!やぶは俺のだからね!」
ひかるは渋々体育館へ向かって走って行った。
最後の、何あれ(笑)
「俺、やぶのこと狙ってるように見えた?」
「…見えたんじゃない?」
「えー…ラブラブ見せつけられたうえに何で俺睨まれなきゃいけないの(笑)」
文句を言いながらも笑っているたかぎ。
ひかる、俺の周り全員に嫉妬するつもりなのか?
想像すると笑えるけど、疲れるなぁ(笑)
高校生活残り2年。退屈はしなさそうだと思った。
End.
→おまけ
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