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すっ
両手で竹刀を持ってしまった
刹夜はその瞬間ニヤリと笑い、半歩下がり胴を狙う
その素早い動きに沖田は動揺した
(何かが違う!力が強いっ!)
パシンッ
パシンッ
竹刀の音が鳴り響く
2人は互角の戦いをしていた
ピッと沖田の竹刀が刹夜の頬をかする
その瞬間刹夜は我に返った
何とか理性を保ち左手を外す
そして
パシンッ
からからから
刹夜の竹刀が床に転げ落ちた
「参りました」
刹夜の首には竹刀の先
刹夜はわざと竹刀から手を離し負けたのだった
「…做崎さん。あなたどうして…」
「やっぱり沖田さんには敵いません」
落ちた竹刀を拾い道場の端に座り込んだ
刹夜は何とか理性を取り戻し息を整える
理性を失うなんて最悪だ!
あのままだったら俺は沖田さんを…
殺していたかもしれない
多分沖田さんは俺がわざと竹刀を落とした事に気付いてる
だけど嘘は突き通さしてもらうよ
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