第1章 不束者ですが

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「いやいや待てって、キャラが崩れるって!」 「何言ってんの?ひーくん」 「首をかしげるな!」 「いや、だから何言ってんの?」 確かに何を言ってんだか分からない、が。 ページをまたいでしまって申し訳ないんだけれど。 しっかりと説明するところ、Yシャツの悪行を発見されて、もう一枚(現在来ている)の方をトマトジュースなんかで誤魔化せない状況に陥るかもしれない、で。 かいつまんで言うと包丁を突きつけられてる。 最初から簡単に説明するべきだった。 「ひーくん?」 状況を知らなきゃヤンデレみたいだ。 幼馴染み、包丁。 「ごめんなさい」 素直に謝ると、可愛らしい少女の笑顔になった。 いや普段は、こっちが普通だ。 これだと語弊が… こんなキャラは今日が初めてです。 フォローをしつつ、美陽の方をうかがうとまた家事に戻っていた。 「ひーくん夕食抜きだから」 死刑宣告をされた。 「えっそれはない」 「じゃあルゥ抜き」 「ご飯だけ!?」 「いや、サラダもあるし」 「そこは問題じゃないし…」 「だったらご飯も抜き!」 「要するに夕食抜きなんだな…」 「水とサラダは良いよ」 「………」 と言い残してちゃっちゃとサラダの用意をすり美陽 「まあ冗談だけど」 「いや、おせーよ!!!」 夕食はいただけるようで何よりだった。 とここできづいた。 「あれ…何で皿一つにしか盛り付けないんだ?」 冗談が冗談だったのかと不安を覚えた。 「あー、ちょっとお婆ちゃんの家に行かなくちゃいけなくて」 というわけでで久々の一人で食べる夕飯は少し寂しかった。 食べ終えたので食器を食洗機に入れて洗剤を入れ、スタートを押す。 風呂場に向かいさっさと服を脱ぎ簡単にシャワーを済ませ、湯に浸かる。 「あー、明後日瑞紀と映画見に行くのか…」 実は今日の帰りに今度映画を見に行こうと誘われていた。 内容は…忘れたけど、確か恋愛物だった気がする。 風呂を上がってスウェットに着替える。 冷蔵庫に入ってる牛乳をコップにあけずがぶ飲みする。 美陽がいたら怒られるであろう、がその本人はいない。 階段をのぼり自室に向かう。 「あれ、電気消し忘れてたか…」 自室のドアからは光が漏れていた、しかし。 部屋の電球の明かりのそれと今、ドアの隙間から漏れている光は少なくとも記憶の中の自室の明かりの色とは一致しなかった。 銀と薄緑が混ざったような、明らかにこの世の物とは思えない光だった。
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