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あれから、三年経った。
辰己と冬矢、今何してるかな?なんて考えてみたりもする。
僕は、辰己と冬矢が笑っていてくれればいい。幸せであってくれればいい。
「秋矢、講義間に合わないよ!」
「うん、ごめんね」
今は、大学に通ってる。それなりに友達も出来たし、親衛隊?もいつの間にか出来てた。でも、会うたびに「お疲れ様です!」って頭を下げられるのは困るけど……疲れてないしね。
「でさ、俺が投げたらそいつ腕折っちゃってさ~!」
「凪、その子高等部の子でしょ…」
「何、知ってたの?」
「昨日、寮の前に救急車が来てたから…」
見には行かなかったけど、同室の子が教えてくれた。
「そっか~。あ、ハゲ来た」
「凪、静かに!」
凪は、男には全く見えないぐらいの美少女顔なんだけど、性格が……うん。少し、がさつなんだよね。
「あ、秋矢くん!」
「瀬良!今日は大丈夫?」
一日の講義も終わり、寮に戻っていると前からパタパタと小走りで瀬良がやってきた。
瀬良は、余り解らないけど病弱らしい。今日も、講義に来てなかった。
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