叶わない

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「はー、あれが新しい理事長か」 「ちょっと若すぎない?」 「まーな…秋矢?」 久しぶりに見た辰巳は、少し大人っぽくなってた。 でも、最後に笑ったときは昔のままの笑顔で…少し、安心した。 「秋矢、大丈夫か?」 「なんで?」 「ずっとぼーっとしてるから…」 そんなに、上の空だったのかな?心配かけちゃったな… 「少し、眠かっただけだよ」 「そっか…じゃ、今日はもう解散しよっか」 「ごめんね…」 「いーよ、な?瀬良」 「なんなら、僕が添い寝してあげる」 言いながら、僕の部屋のドアを開ける瀬良。結局、凪が引きずって帰っていった。あれ、ここオートロックなのにどうしてさっき開いたんだろう…故障かな? 「あ、ちゃんと閉まった…」 カチャン、と鍵の閉まる音がする。瀬良って……何者なんだろ? .
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