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「でも近藤さんが亡くなってからの父さんは見ているだけで痛々しかった……」
『近藤さん……
どうしていなくなっちゃったんですか?
どうして僕を置いて……』
『総司さん……』
毎晩、縁側で夜空にむかって誰にも見つからないように一人涙を流しながら呟いていた
思い出すだけでも胸が痛む
「僕も近藤さんに会ってみたかったな」
勇司が呟いた
なんか総司さんそっくりの勇司が“近藤さんに会ってみたかった”なんて言うと変な感じ
「フフッ」
「何がおかしいの?」
勇司が横目で私を見た時
「勇司ぃぃぃぃぃぃーー!!!!」
と土方さんの怒鳴り声が響いた
「あっ!そういえば土方さんに追っかけまわされてたんだった」
と思い出したように立つと
「父さんが近藤さんのことお兄さんみたいにしたっていた理由が分かった気がする」
と言って出て行った
その後すぐに待てーー!!と土方さんの怒鳴り声が聞こえて私は苦笑いをした
「じゃあ、私も失礼します」
と言って部屋を出た
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