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(カバン、どこ?)
水の中をゆっくり見渡すと
ゆっくりと葵のカバンが
底へ底へと沈んで行くのが見えた。
急いで水をかき、カバンのもとに向かうと
持ち手を引ったくるようにして持ち、
急いで水面へと向かう。
葵の息止めは限界だった。
身体中が酸素を求め口が自然と開いてくる。
(あと・・・もう少しっ)
あと一秒で水面に出られるという所で
葵の身体から力が抜ける。
(やば・・・死ぬかも)
言うことを聞かない身体が重石のように
なり、カバンにつられて沈んで行く。
(や・・・だ・・・死・・・にた・・・な)
そこで葵の意識は途切れた。
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