アネモネ

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脱力し、昨日から何もしていないとはいえお腹は空くもので、私は仕方なくコンビニにお弁当を買いに行くことにした。 普段は逆方向のスーパーで材料を買い、料理をするが、そんな気も起こらない。だから距離が近いコンビニを目指す。 フラフラとしたあしどりで滅多に行かない商店街を通った時だった。 「おねいさん大丈夫?」 高校生くらいだろうか?女の子に声をかけられた。 心配そうに私を見つめている。今の私はそんなにひどいのだろう。 「大丈夫よ」 精一杯笑って答えた。 すると 「花に囲まれたら元気でますよ。ついて来て!」 私の手を引きながら目の前にあった花屋に連れていかれた。 「お客様かい?」 優しい目をした男の人が花を手入れする手を止めて言った。 女の子は答える。 「元気がないから連れて来ちゃいました」 「はぁ、無理矢理はいけないよ…けれどお客様、お困りでしたら是非頼って下さい」 反省をしていない女の子は男の隣に立ち、私をみる。どうやら二人して私の話を聞くき満々らしい。 これも何かの縁だと思い私は今までのことを話した。 「真っ赤なアネモネですか…」 「おねいさん…かわいそう…」 話し終えた私は二人を見ると、女の子は私のために涙ぐんでくれている。 「アネモネの花…〝真っ赤〝だったんですよね?」 何か引っ掛かった顔をしながら私に聞いた。 意味がよくわからなかったが、色は確かに赤だったので、はい。と答えた。 すると難しい顔をしていた男は優しい顔に戻り、 「私のお客様になってください」 と言った。
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