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大悟は
あれからも清算を続けている。
ユウは相変わらず
大悟が遊んでいると
思っている様だ‥
それでもユウと大悟は
いつもと変わらず
じゃれあっていたりする。
以前と何も変わらない。
咲妃のお迎えも
あの野球対決の日から
打ち切って
咲妃も学校の友達なんかと
楽しくやっていた。
勿論、
毎日のメールや電話は
必須項目なのだけれど‥
苦にはならない。
俺は大悟が見つけて来た
バイトをする事になった。
見つけて来たと言うか‥
勧誘された‥
大悟の母ちゃんの
店の常連客が経営している
カフェ&バー。
昼はカフェレストラン。
夜はバー。
大悟と俺は
たまに母ちゃんの店で
飯を食っていたので
その経営者の事は知っていた。
大悟の母ちゃんは
前から言われていたらしい‥
『是非2人に
手伝ってもらいたい。
時給は弾むから‥』と‥
俺達はその時給に飛び付いた。
客寄せパンダと言うのは
承知の上で‥
俺は
それなりに機嫌良く働いていた
今日は久しぶりに
バイトも休みなので
咲妃と会う事になっていた。
俺は咲妃の校門の横で
以前のお迎えの時の様に
待っていた…もう5月か‥
熱いな‥
ってか‥相変わらず
浮いてんな‥俺。
ど~もこのガッコは
合わねえな‥
「リョウちゃ~ん。」
んっ‥!!
ゲッ‥!!‥ワンコだっ!!
忘れてた。こんなヤツいたな。
俺は校門から少し離れた。
ただでさえ
ジロジロ見られてんのに…
近寄るなっ‥
「久しぶりだねぇ。
彼女、待ってるの‥?」
何か‥毛。伸びた?
制服の方が大人っぽいじゃん。変わってんな‥
「ああ。早くあっち行け。」
俺は犬を追っ払う様に
シッシッとした。
「失礼ねぇ~。
ねぇ~バイトしてんだって?
カフェバー?だっけ?」
ゲッ‥!!
何で知ってんだよっ!?
「どこ。どこ~?」
ワンコは甘える様に言った。
「ゼッテエ~、教えない。」
「何でぇ~?」
「お前。絶対、来るだろ?」
ワンコは
コクンコクンと頷いた。
「でも。多分‥
すぐ解っちゃうよ。私。」
「ハ‥?何で‥?」
「だって‥もう噂広がってるよイケメン・カフェって。
時間の問題だよ。」
ワンコは
クルクルした目で言った。
「何じゃそりゃ。も~いいっ!早くあっち行けっ!!」
「ヤダ。彼女、来るまで
一緒にいてあげる。」
ハア~~~!?
ざけんなよ~っ!!
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