小春日和。
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梶原は腕時計に目を落とすと駅に向かって歩いた。 券売機の前に立ち懐から小銭入れを取出し切符を買う。切符を取り改札口に向かって一歩、二歩足を出したときだ、梶原の脳天を雷が直撃したような衝撃が襲った。 視覚が捉えたそれに視線を戻す。知らず知らずのうちに視界に入っていたものだった。 指名手配犯。鬼束和男。 似顔絵と、あの男と、名前が見事に重なった。
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