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「ねぇ、相馬。別れたい。」
そう切り出したのはあたし。
眉間にしわをよせてもう我慢が出来ない、そんな表情を見せると、驚いて目を丸くしてこちらを見つめる相馬がぽかんと口を開いている。
「は?」
「だから別れようって。」
「なんで?」
「なんでも。」
「理由いえよ、きちんとした理由をよ。」
バスに近いぐらいの低い声が余計に低く感じる。
怒ってる。
そう思うのは彼の柔らかくて優しい表情がいつもと違うからだ。
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