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「目を覚まして・・・」
そこは真っ白な空間だった。なにかあるとすればその空間に倒れている「人」だけだった。
「ん・・・」
「人」は目を覚ます。
「なんだ・・・これ」
どうやらその「人」は16~17の青年のようだ。
真っ黒な髪、吸い込まれそうな黒い瞳、鋭くも整った輪郭・・・
所謂「イケメン」という奴だ。
その青年の名は、霧雨 志貴。 (キリサメ シキ)
日本に住むちょっぴりオタクな極普通の高校生。
彼はその類稀なる容姿でモテるのだが、本人はそれに気付いてない・・・それどころか、自分のことをブサメンと思い込んでいる。
「・・・まぁ、多分夢だろ・・・寝れば治る!」
と、言って瞼を閉じる・・・とそこに声が聞こえてくる。
「あ、ちょ、寝ないで!?」
聞こえてきたのは老人の声・・・にしては喋り方が軽い。
「何だ・・・?」
志貴が目を開けるとそこには、神話の天使が着るような服を着て、背中から羽を生やした老人が立っていた・・・。
「来たとたんに寝ないでよ・・・ってどうかした?」
「へ・・・」
「へ?」
「変態だぁぁ!」
「えぇ!?」
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