プロローグ

2/5
13513人が本棚に入れています
本棚に追加
/199ページ
「目を覚まして・・・」 そこは真っ白な空間だった。なにかあるとすればその空間に倒れている「人」だけだった。 「ん・・・」 「人」は目を覚ます。 「なんだ・・・これ」 どうやらその「人」は16~17の青年のようだ。 真っ黒な髪、吸い込まれそうな黒い瞳、鋭くも整った輪郭・・・ 所謂「イケメン」という奴だ。 その青年の名は、霧雨 志貴。 (キリサメ シキ) 日本に住むちょっぴりオタクな極普通の高校生。 彼はその類稀なる容姿でモテるのだが、本人はそれに気付いてない・・・それどころか、自分のことをブサメンと思い込んでいる。 「・・・まぁ、多分夢だろ・・・寝れば治る!」 と、言って瞼を閉じる・・・とそこに声が聞こえてくる。 「あ、ちょ、寝ないで!?」 聞こえてきたのは老人の声・・・にしては喋り方が軽い。 「何だ・・・?」 志貴が目を開けるとそこには、神話の天使が着るような服を着て、背中から羽を生やした老人が立っていた・・・。 「来たとたんに寝ないでよ・・・ってどうかした?」 「へ・・・」 「へ?」 「変態だぁぁ!」 「えぇ!?」
/199ページ

最初のコメントを投稿しよう!