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季節は春、桜が満開になり春という季節を謳歌するには絶好の天気。
本日も晴天なり!
そして気分は曇天なり……。
今日俺は高校に入学して二回目の春を迎えた。
今頃、新入生の入学を祝っている所だろうか。
俺は今、目覚まし時計の不具合によりロスした時間を取り戻すべく
学校へとダッシュを決め込んでいる!
池田健16歳いきまぁす!
てなぐらいに気合いを入れて。
だがしかし! 携帯で時間を確認して直ぐダッシュを諦めた。
もう既に始業式が始まっていたからだ…………。
「よし、諦めるか」
諦めて歩く事にした俺には遅刻に対する焦りや後々に起こる事態なんか気にもしない。
散り始めた桜を横目に学校へ向かう。
家から歩いても10分のそこには直ぐ着いた。
やはり始業式真っ最中であり今から乱入するのは流石に忍びない
どうするか、なんて決まっている。
俺は体育館とは別のある場所へと足を向ける。
俺のお気に入りの場所。
それは裏庭の隅にあって、プレハブの天井がガラス張りになっている展望小屋だ。
俺は扉に掛けられている南京錠の鍵を外して中に入る。
ここは天体観測同好会のメンバーのみが使用を許可されている部室みたいなもんだ。
まぁメンバーは俺一人だけだから俺の家も同然だ。
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