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男達が梢に手を伸ばした時、
「やめろ…」
彼氏が弱々しい声を出した。
「彼女に触れるな。
彼女を殺すなら俺を殺せ。」
決まった。
彼氏は自分の言葉に酔っていた。
本当は逃げ出したいが苦労して落とした女だ、簡単に捨ててたまるか。
俺は死なない。
彼氏は先ほど確認していた。
ショップの屋根や、茂みの中に隠れている武装した警官達を。
彼等は銃を男達に向けていた。
遅かれ早かれこいつらを射殺する筈だ。
ならば、今こそこの女に無理をしてでも格好つければ、この女は自分の為に体を張ってくれたと勘違いする筈だ。
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