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30分後、梢の家の側に着いた。
車を近くの公園の駐車場に停める。
梢の家は狭い路地の中に在るため、車で家の前までは行けない。
12月の寒い夜、時間は既に22時を回っている、車から降りた白夜の息は白かった。
マフラーを首に巻いて歩き始めた。
歩いて五分ほどの距離だ。
住宅地の一角に梢の家はある。
家の前の街灯の下で白夜は携帯を開いた。
【今、家の前に居る。
少しでいいから話を聞いてくれ。】
「まるでストーカーだな…」
メールを送りながら、自虐的に呟いた。
梢の部屋のカーテンが少し開いたが、白夜は気がつかない振りをした。
カーテンは直ぐに閉められる。
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