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更に時間は過ぎて、夜中の2時を過ぎていた。
白夜の頭や肩には雪が積もり始めている。
煙草を口にくわえ、震える指でライターで火を着けようとするが、上手く火をつけられない。
突然雪がやんだ。
いや…やんだのではない。
目の前に女性が立っていて、手には傘を持っていた。
その傘を、白夜の頭の上で広げている。
「おばさん…!?」
梢の母親だった。
白夜は少し面食らった感じで驚いていた。
幾ら寒さで参っていたとはいえ、ここまで人が近づいて来ていたのに気がつかないとは…。
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