45人が本棚に入れています
本棚に追加
父親は黙って、コタツに再び座った。
おばさんは、お茶を俺と父親の前に置くと、そのまま父親の隣に座った。
「印の話しは、あの子にはしていないんだ。
産まれた時に、梢の胸元にはこのアザがあった。」
そう言って、父親は俺に一枚の写真を渡してきた。
その写真には、産まれたばかりの赤ちゃんが写っていて、その胸にはアザがあった。
間違いない…
文献などに載っていた、神の印、聖痕で間違いない。
「これは梢なんですよね!?」
父親は黙って頷いた。
おかしい…
梢の胸には聖痕はなかった。
さすがに気がつかなかった、なんて事はない。
最初のコメントを投稿しよう!