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う~ん…………
(キラキラキラ)
………やっぱり分からない。俺にこんな美少女な知り合いは居ないし、ましてや会った事なんかない。
(チラッ)
(キラキラキラ)
しかしこんな眼差しで見られてしまっては、【知らない】なんて言いづらいしよ。
う~ん。どうすりゃ。
(キラキラキ……『ぐぅぅぅ』)
…………ん?
「今の音………もしかして腹減ってる?」
こんな美少女が腹の音を出すなんて想像はし難いが一応聞いてみる。
すると少女は、はわっ。と驚き、テンパりながらも今の失態(?)を隠そうと必死。
あわあわあわ。
――その慌てっぷりな姿は何とも可憐で可愛いものであった。
しかしそんな誤魔化しは通用しないぞ少女よ。
俺はこの耳できちんと聞いてしまったんだ。
なんてな事を心の中で呟きながらも少女の見事な慌てっぷりを観察。
恥ずかしさからか手に持つ大鎌を振り回しそうな勢いだ。
しかし本当にそれが実現してもらっては困る。
はぁ~、と大きな溜め息を吐いてから、少女に近づき小さな肩に手を置く。
「おい落ち着けって」
しかし!そんなので止まる彼女では無かった!
「いやっ!恥ずかしいですっ」
と声を上げて身体を左右に振りまくり、挙げ句の果てには―――
「ごふぅ!」
鎌の柄で顎を殴られる始末。
それも何回もだ。
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