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Stage‐9は世界に五十人しかいないらしい。
そういう事情もあってか、本家である高山神社を離れている。
勿論、俺も麻那も霊装は常備している。
麻那は本家より【大罪両断‐ジャッジメント‐】という、剣型の霊装を持たされてはいるが、麻那はまだ中二で女の子だ。
強力な対霊力を備えたモノとはいえ、上手く扱えるわけではいし、そもそもまだ使わせた事もない。
――――察してくれ。
そして俺。
重要なのはそこだ。
俺にも銃型の霊装【エア・シャフト】を持たされているが、使う事は可能ではあるが能力は発動しない。
てか、そもそも俺はStage‐9な癖に特殊能力が使えないのだ。
元々、Stage‐7以上の霊感者でも必ずしも特殊能力を持てる訳では無い、能力を持つ者は中でも限られた人間だけ。
高山家の人間は皆使える、勿論妹もだ。だから俺だけ。俺だけ使えないって事。
今までは能力が無くても大丈夫だった。
Stage‐9だが、何事もなく平和に過ごせて来れた。
だが――――――――
――――それも今日を境に終わりを告げた。
対霊魔の結界が貼られ、浮遊霊しかいなかった筈の東京都市に、遂に侵入してしまった。
―――それも中級悪霊が。
―――それも俺の元にだ。
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