契約と誓い

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「おっ?今週の品評会のお知らせ、パンフレットになってる。どれどれ…」 生クリームを泡立てながら、ころんは広げたパンフレットを読んでいった。 どうやらチケットと交換できる景品が増えたらしい。新しい家具や、店員一名雇用許可証…これはパティシエ協会で50000ポコリで販売しいてた。これが無いと店員を雇う事が出来ないのだ。20枚…悪くない。しかし、それ以上に目を引いたのが、『執事雇用許可証:60枚』の一行。その下には説明書きがされていた。 『執事雇用許可証を持つ者には、一枚につき一人、執事を店に就かせる事が可能です。執事の主な役割はキッチン、オーブンの掃除やお裾分けの際の複数配達。執事学校を卒業した様々な人種の執事達が実力ある者の執事になります。形式は書類選考で、最終的に決定なさるのはご本人様になります。給料等は各自ご相談の上、雇用下さい。雇用する執事を選んだら、書類手続きをして契約完了となります。』 「ほおぉ!これは助かるね!是非お雇いしたい!これはチケットをためるしかないな!店員さんはお金貯めて雇おう、そうしよう!…あ、生クリーム泡立て過ぎたかも…ま、いっか。許容範囲、許容範囲!ロールケーキにしちゃお!」 頭がいいのかバカなのか。パティシエの名が泣いてしまう。 ささっとロールケーキを仕上げ、ころんは郵便局へと走った。
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