退屈

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「何かいつもより契約済ますの早いっすねぇ」 「あぁ、客が迷い出す前に済ませねぇと厄介だからな。まぁ今はもう債務者だがな…クックックッ」 相川の笑い方が不気味と言うのは社内では有名で、周りから距離を置かれている。好かれないのはこのせいかもしれない。 だか、何故か山本だけは馴れ馴れしく話しかけてくる。 相川の笑い方は、山本も慣れないのか、悪寒が走ったように身体がびくつく。 「おぅ、今変な事考えたろ」 イスに座った体を前屈みにして問い詰める。すると動揺したのか山本の声が裏返ってしまう。 焦ったのか、両手と顔を振り疑惑を晴らそうとする。 「クックックッ…まぁいい、もうすぐ仕事も終わりだ」
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