退屈

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暇を持て余していると、いつの間にか終業時間が来ていたことに気付く、顔を上げると眼前一杯に山本の顔が現れる。 不意に現れた事に驚くが、次第に怒りがこみ上げ、机を叩くと同時に立ち上がる。 「てめぇ、脅かしてんじゃねぇよ」 相川の怒号が社内に響くが、そんな事お構いなしに山本が口を開く。 話を聞くと、呑みに行こうとの誘いであった。 この2人の仲がいいのは有名で、毎日のように呑みに行っている。 「またかよ!!これで5日連続だぞ」 すると山本が、満面の笑みを浮かべ。 「それ、一週間前にも聞きました」 そう言い放った山本は、何故か勝ち誇った顔で相川の顔を見上げていた。 呆れたのか、仕方無いといった感じでイスに座り。 「…わかったよ。今日こそは割り勘だぞ」 「えぇ~」 奢って貰えると思っていたのか、落胆の声をあげる。すると、すぐさま相川は次の言葉を言い放つ。 「なら行かねぇぞ?」 「…わかりましたよ」
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