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「俺は男で、お前は女!そして、ここは男子トイレだ。こんなところに来たら、あんなものや、こんなものが見えるかもしれないんだ。お前はもっと恥じらいを持て!」
「わかってますって、そんなこと。百も承知の上ですー。今、ここには私達二人だけ、それに先輩のならどんなモノでも受け入れる覚悟はできています!そうだ、いい機会です。イけるところまでイっちゃいます?イっちゃいましょう!」
二人の問答は大きくなっていく。
少女は扉の上に手をかけ、よじ登って中へ侵入しようとする。
少年はそれに気づき、急いで便せんをポケットに突っ込み、扉の鍵を開け、握り締めていたスリッパを便器の中に放り込み、思いきり扉を開けて個室を出た。
少女は扉にへばりついたままだ。
「安心しろよ、何もしないし、何もしてないから。じゃ、先に行ってるぞ」
「何もしてない?はて、何のことですか?」
少女は扉から飛び離れ、個室の中を覗き込む。
「先輩!なんてことをしてくれたんですかー!何もしてないって、そういうことですか!用を足してはいない、ということですね!じゃあ、先輩はここでなにをしていたんですか?って、待ってくださいよー」
そう言うと、急いでトイレを後にした。
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