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通称 “穴倉” と呼ばれる下級戦士専用の酒場は今夜も賑わっていた。
「よう、バーダック。早いご帰還だな」
足を踏み入れたとたん、横合いの薄暗がりから声をかけられた。顔見知りの男たちがテーブルを囲み、上機嫌で杯を重ねている。
「1週間の予定を4日で終わらせたってか」
「ここんとこ快進撃じゃねえか」
「武勇伝はあちこちで聞いてるぜえ」
「武勇伝? どっちのだ。こっちのか?」酒焼けした赤銅色の顔の戦士が、仲間に向かって卑猥な腰つきをしてみせ、回りの戦士たちがどっと受けた。
「へっ、好きに言ってろ」
バーダックは苦笑を浮かべてつぶやくと、そのままカウンターの一番奥のいつもの席につき、左耳からスカウターをはずしてカウンターに置いた。
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