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「惚れてるとか、惚れてないとかは分からない。でも、そんな事双葉には関係ないだろ」
「ええ、確かに関係ないわ。関係無いけど許せないのよ」
「何を言っているんだよ。意味が分からない」
私は一星を失った。それなのに、レイだけが好きな人と一緒に居られるなんて不公平よ!
双葉の心の中には、自分の境遇に対する憎悪と、自分とは正反対の境遇にある他人への妬みで満ちていた。
「わからなくて結構よ。どうせレイには理解出来ない」
「……」
最早レイには、どう返答して良いかさえ分からない。
無言で黙っているレイを見ていた双葉は不気味な笑みを浮かべる。そして言い放った。
「私があの子を殺せば、レイにも分かるかもね、私の気持ちが」
「だから、どうしてそうなるんだ。この殺人鬼め!」
「殺人鬼? レイ、あんただって同じでしょう? 私達は殺ししか知らないし、それ以外の解決方法は出来ない」
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