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「……15……」
自分が何歳であるかなど気にせず生きてきたせいか、返答に少しの間があった。
「私といっしょだ!凄い偶然!」
少女は驚きの中に嬉しさを織り混ぜた表情を浮かべながら言う。
「私は今日から高校生よ!どう?制服似合ってる?」
そう言うと少女はいきなり立ち上がり、ファッションショーでモデルがするようにその場で一回転し、腰に手をあてポーズをとりながら少年を見つめる。
回転する時にフワッと風が起き、ほのかに香水のような甘い香りが一瞬漂う。
嗅ぎ慣れた血の鉄のような匂いとは違い、易しく包みこまれるような匂い
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