Pitfall~穴~

13/13
前へ
/180ページ
次へ
  手を繋ぎ…… 肩を寄せ…… 知らない街をあいつと嬉しげに歩いた自分を思い出し、身震いがした。 極めつけのホテルでのことを思い出した途端、真由子は咄嗟に顔を手で覆ってしまった。 「ちょっとぉ、真由子~見てよ、これ。明日、逢う彼の写メよ!」 麗花がまた身を乗り出してくる。 眠らされて財布を奪われたことを思い出したところで、真由子は我に返った。 目の前に差し出された麗花の携帯の写メには、真由子が何より思い出したくないあいつが真由子を嘲笑っていた。      了  
/180ページ

最初のコメントを投稿しよう!

141人が本棚に入れています
本棚に追加