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真由子はそう思いながら、また新しいタバコに火を点けた。
真由子の考える浮気の定義が正しいとすれば、麗花は今の時点で浮気をする資格など無い女だということになる。
自分の犯している罪に悩んだ末、真由子に相談を持ち掛けてきたとは到底思えない。
その上、麗花のだらしなくのろける姿を見る限り、真由子にだけ《浮気》を暴露したとは思えない。
(あんたみたいに口の軽い女に浮気する資格は無いね)
そう胸の奥で毒づきながら、真由子は満面の笑みでタバコの煙を吐き出した。
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