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1431年5月30日 ルーアン市内ヴィエ・マルシェ広場 一人の女性が薄汚れた白い衣纏って中央に連れられて来ました。 肩にもつかない短い輝く金髪に同じ金色の瞳。 痣や切り傷があるにも関わらず、顔立ちは美しさを保っていました。 何よりも意志の強い瞳には、何の迷いも後悔もありませんでした。 少女の先には高く聳える大木に沢山の藁。 これから行われること。 少女は深く理解していながらうなだれることもなく、凛と歩いていました。 少女の名はジャンヌ・ダルク。 この青空の下、火刑に処されるのです。
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